イチゴを育てる時に実は難しいのが水やりです。イチゴの水やりは植えているプランターのサイズや気温などその時によって必要な水の量が変わるので、毎日土の状態を確認することが重要です。土の表面がサラサラと乾いているときは、プランターの底から水が溢れでるくらいたっぷりと与えます。ただ苗を観察しているとついつい世話をかけたくなってしまいますよね。可愛さあまって、あまり水を与えすぎると根腐れして苗がダメになってしまうこともあります。ある程度雨風に当ててあげることで、しっかりとした強い苗ができるのでこまめに観察しつつあまり手をかけすぎないよう注意が必要です。また、葉や花に土が跳ねないよう苗の根元にジョウロで優しく水を与えます。
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苗を購入してプランターに植え付けたら苗が活着するまでの間は毎日、朝、夕方にたっぷりと水を与えます。活着とは根がしっかりと伸びて土の水分を十分に吸い取れる状態です。活着のタイミングが分からない方もいると思いますが、朝、葉に水がポツポツと付いている(葉水)ようになれば活着した合図です。
イチゴは、春に花を咲かせ実をつけます。苗がぐーんと成長するこの時期の水やりはとても大事です。水を切らさないよう1日〜2日に1回を目安に、土の表面が乾いた時にたっぷりと水を与えます。午前中に水やりを行い夕方頃に少し土の表面が乾き、また次の日の午前中に水をかけるというのが理想ですが、プランターの土の量や天候で乾き方は全く違うので苗をこまめに観察します。
夏になり気温が高くなると1日1回の水やりでは土が乾燥してしまい苗が痛む原因となり乾燥しすぎると苗が枯れてしまいます。最近は地球温暖化の影響で気温がかなり上がっていて、日中はとんでもない暑さですよね。人間でもたくさん水分補給をしないと熱中症になってしまうようにイチゴの苗にもたくさんの水分が必要です。またお昼に水を与えてしまうとプランターや鉢の中で水が煮えてしまうので、涼しい午前中と夕方に水やりを行うのが良いでしょう。
夏の茹だるような暑さがおさまってきたら1日〜2日に1回を目安に土の表面が乾いた時に水やりを行います。段々と寒くなってくると土が乾くペースも遅くなってくるので、土の状態を確認しながら適切な水やりを心がけます。
寒くなってくるとイチゴは休眠に入るので、葉や茎はほとんど成長せず吸い上げる水の量も少なくなります。土が完全に乾いているのを確認してから週に1、2回を目安に控えめに水やりを行います。ただ冬だからと油断して土の状態のチェックを怠ってしまうといつの間にか乾燥して苗が傷んでしまうので注意します。
イチゴに限らず植物の水やりは、土や植物の状態に合わせて与えることが重要です。必要な水の量は天候や環境により違うのでこまめに苗や土の状態をチェックすることが水やりの基本です。植物は午前中に活発に光合成を行うので、朝に水やりを行うのが理想です。またトマトのように水をあげずに切ることで実が甘くなる果実もありますが、イチゴの場合は水を切ってしまうと甘いイチゴがとれないのであえて水を切るようなことはしません。常に土がびちゃびちゃに湿っている状態だと根腐れをおこしたり、炭疽病など病気を誘発するので適切な水やりを心がけ、手をかけすぎず目をかけることを意識しましょう。
水やりのタイミングが分かりづらければ、水やりチェッカーなど便利なものもあるので活用してください。
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日本人が大好きなイチゴ!見た目も可愛らしくて、食べてみると甘くてちょうど良い酸味があって、とーーっても美味しいですよね!!!ただ、それって人間じゃなくて虫たちも同じかも、、、せっかく植えたイチゴを害虫たちが狙ってる!そんなの許せませんよね!大切な苗を守るためイチゴ栽培で気をつけたい4つの害虫の特徴と対策をまとめます。
イチゴに発生するアブラムシはワタアブラムシ、イチゴケナガアブラムシなど種類が多く、緑、赤、白、黒など様々な体の色があります。体長0.5〜3ミリの虫で、葉っぱや茎に大量に発生します。
被害
アブラムシが大量に発生した苗は生育が悪くなるだけでなく、色んなウイルスに感染しやすくなります。またアブラムシの排泄物にカビが発生してすす病を発病します。
予防と対策
・肥料を抑える
チッソ成分が多く含まれている植物を好むため肥料がチッソ成分が多くなりすぎないよう調整する
・光を利用
直射日光を避けて葉の裏に隠れやすいの苗の根元をアルミホイル等で覆い日光を反射させる
アブラムシの駆除に効果的な薬剤はこちら
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ハダニは0.5〜1ミリほのど大きさで幼虫、成虫ともにイチゴの苗に食害を与えます。実はハダニは足が8本あり昆虫ではなく蜘蛛の仲間です。(昆虫は6本)ハダニは乾燥している環境で発生しやすく特に夏になり気温が高くなるほど発生する確率が高くなります。
被害
イチゴの葉に寄生して養分を吸い取り生育を悪くし、被害が広がると光合成が行えなくなり葉が枯死します。ハダニが葉につくと、葉の表面にカスレが現れたり、薄く白い斑点が現れます。さらに個体数が増えると、蜘蛛の巣状の糸を作ります。葉に蜘蛛の巣のような糸が付いていたらハダニが大量発生している証拠です。
予防と対策
ハダニは1回に100個以上の卵を産むことができ、あっという間に急激に増殖します。発見次第すぐに農薬による適切な防除を行いますが、ハダニは世代交代のサイクルが短いため薬剤に対する抵抗性が発達しやすいです。同じ系統の農薬を連続で使用することは避け、最低3種類のローテーションで使用し、効果を持続させましょう。またハダニは雑草でも発生するため苗の周辺の雑草は丁寧に除去します。系統の違う農薬をいくつか紹介します。※ハダニは葉っぱの裏に寄生することが多いので農薬をかける時は葉っぱの裏までしっかりとかけます。
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コナガは蛾の幼虫で、体長5ミリから1センチほどの小さなイモムシです。主に春から秋にかけて発生しますが寒さには弱く冬の間はあまり見かけません。
被害
生まれてすぐの幼虫は葉の中に潜り込み葉の内側を食害し、成長すると葉の裏面から葉の表皮だけ残すよう食害します。食害された部分は白くなったあと、穴が空くといった症状が見られます。
予防と対策
早期発見、早期防除を基本に、幼虫を見つけたらすぐに取り除きます。コナガも薬剤に対する抵抗性が強く、同じ農薬を連続で使うことを避けいくつかの系統の薬剤をローテーションして使用しましょう。
コナガに有効な薬剤はこちら
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アザミウマ
アザミウマは、体長が1〜2ミリ程度の小さな虫です。イチゴの栽培で問題になるのはワタアブラムシやミカンキイロアザミウマ等です。雌だけで卵を産むことができるため繁殖能力が高いです。高温で乾燥した状態が続くとアザミウマの発生が増えます
被害
葉裏や葉柄の吸汁による被害や新芽に寄生すると葉を巻いたりし生育に影響を与えます。排泄物がすす病の発生の原因となります。また花や果実に寄生して食害をおこします。
予防と対策
雑草でも発生するため苗の周辺の雑草は取り除きます。
アブラムシも葉裏を好むため、薬剤散布は丁寧に葉裏まで行います。また排泄物で葉がテカテカと光っているところは、大量に発生している可能性が高いので念入りに散布します。
アブラムシに有効な薬剤はこちら
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イチゴを美味しく食べるには害虫予防が欠かせません、虫がつかないようにこまめにチェックし薬を散布します。また防虫ネット等で対策することもオススメです。せっかく育てた苗が害虫に襲われないよう注意し、甘くて美味しいイチゴを育てましょう。
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家庭菜園でも役立つ!【病気対策ガイド】
家庭菜園でも大人気のイチゴ、いざ育ててみるとうまく苗が育たない、実がならないなど多くの問題に出くわします。甘くて美味しいイチゴを作るために病気の対策は絶対に必要です。せっかく植えたイチゴがダメにならないように、その原因となる病気の一覧と対策をまとめます。
イチゴがかかる病気は農業をやっていればよく聞く病気からあまり知られていない病気まで様々ありますが、かかりやすい病気がいくつかあります。これだけは押さえておきましょう。
うどんこ病
小麦粉のような灰白色から白色の粉状のカビが発生する病気です。その名の通りうどん粉を振りかけたような見た目のため初期の状態から発見はしやすい病気ですが、放置し拡大すると手が付けられない状態になるので、発見したら早めに対処しよう!
原因
うどんこ病はカビによる伝染性の病気で、胞子が風によって運ばれて伝染します。
発生しやすい条件
イチゴにおけるうどんこ病は、乾燥・多湿のいずれの状態でも発生し、草勢が弱ったときに多発する傾向があります。
予防法
乾燥が続くときは適度な水やりをすることと、日当たりをよくすることが大切です。増えすぎたつるや葉は間引いて風通しの良い環境を作ることを心がけてください。
対策
症状が軽い場合は葉をとり、初期段階のうちに対処することがポイントです。治療薬にはオレート液剤がオススメ!
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手軽に使うならスプレータイプのこちらもオススメ!有機JAS規格(オーガニック栽培)にも使える殺虫殺菌です。イヤな臭いもなく家庭菜園の防除薬にはぴったり!
灰色かび病
原因 発生しやすい条件 予防法 対策
上記の2つの病気は発見してからも薬剤等で対応することができましたがこれから紹介する病気は発生した時点で廃棄しないといけない病気です。 萎黄病
原因 発生しやすい条件
予防
対策
炭疽病
原因 発生しやすい条件 予防 対策
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イチゴの病気は、気温が高くなり乾燥や多湿になることで発生します。苗の観察をこまめに行い発見を早くすることで他の苗への感染を防ぎ、発生した場合は薬剤散布や苗の破棄で対応し、健康な苗を手に入れましょう。